ある人が、少し前に、『自分が自分自身を傷付けた頃』の話をしてくれた。
 今、自分によくしてくれる人がいて。
 その人と、話をしてくれた人も知り合いで。
 
 教えてくれた人は、「誰にも言ってなかったんだけどね」と言って教えてくれた。
 自分によくしてくれる人は「自分を傷付けるのはやめろ」ときっぱり言う人。
 今までそんな人いなかったし、どう反応すれば分からない人。
 やめろと言われてきっぱりやめられたら、苦労なんてないんだけどね。
 ある意味『抑制』の象徴でもあり、『罪悪感』の対象でもある人だった。
 優しくされればされるほど、どうすればいいか分からなくなっていく、そう感じてた。
 いや、違う。今もきっと、感じてはいるんだろう。
 その人はいつも色々教えてくれる人で、強い人だと思っているんだ。

 自分自身傷付けたとき、話をしたらその人は「なんで辛かったのに言わなかったんだ」って。
 そのときは怖かったんだよね、こんな自分を見捨てるんじゃないかって。
 前から言われていたのに、どうしても言えなかった自分を嫌うんじゃないかって。
 だから今も、引け目がないわけじゃない。

 ただ、その時の話を教えてくれたんだ。
 教えてくれた人の前で、その人は泣いたんだって。
 こんな自分のために、泣いてくれたんだって。

 実際見たわけじゃないんだけどさ。
 教えてくれた人は嘘をつくような人じゃないから、多分本当なんだろう。

 ……少しだけ、嬉しかったんだ。ある意味、ひどいことかもしれないけど。
 親が泣いたのは見たことあったけど、それは「どうして私がこんなに思っているのに理解できないの」「どうして私を受け入れないの」という、押し付けがましいものばっかりに見えてたから。
 勝手な、感じ方の違いなのかもしれない。
 その人が泣いていたって聞いて、押し付けがましいものには不思議と思えなかったんだ。
 その人本人が目の前で泣いたりしなかったとか、訴えてきたりもしなかったからなのか。

 いつの頃からか、自分のために泣いてくれる人がいるなんて思ったことなかったのに。 
 悲しいのか、嬉しいのか、寂しいのか。
 心の中で、誰かがひっそりと、静かに泣いている、ような気がした。
2008.11.21 Fri l 過去系。 l COM(0) TB(0) l top ▲

コメント

コメントの投稿












       

トラックバック

トラックバックURL
→http://pastelnightmare.blog64.fc2.com/tb.php/111-3aacaeaa
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)